2010.03.29 Mon
今日の午前診は飲酒後に転倒して前歯をぶつけた、という患者さんが2人来られました。
年度末という時節柄、飲酒をする機会も多いので起こりえる事ですね。
歯をぶつけた時は程度によりますが、歯がグラグラする脱臼という状態になったり、歯が欠ける事があります。
よほど強い力で歯を強打した時は別として、グラグラになってなおかつ歯が欠ける、という状態になることは少なく、グラグラになるか歯が欠けるか、のどちらかになることが多く、どちらになるかは元々の歯の根っこの状態に影響されると考えます。
つまり元々歯の根っこの周りの骨が少ない場合は歯に加わった外力が根っこの部分で吸収され、歯はほとんど欠けません。ただし受け止めた根っこの周りの組織や骨は炎症をおこし、痛みがでます。歯を触ったりカチカチ咬み合わせるだけでも痛いので歯を安静にするために歯を固定し歯の咬み合わせを調整する治療が優先されます。(一般的な打撲や骨折と同じことです)
一方、元々根っこの周りに骨が多く、しっかりした状態ですと、歯そのものが割れたり欠けたりすることになります。この場合、根っこの部分に痛みはあまり出ないので、固定は必要ではなく、欠けた部分の治療となります。
念のために書いておきますが、グラグラするか欠けるかの線引きは明確ではなく、両者が同時におきる場合もありますし、場合によっては完全に抜けてしまうこともあります。
したがってどのような治療になるのかは、状態によって臨機応変に決まることであり、画一的ではありません。
さて、グラグラになって固定した方のケース。白↓の歯です。
「歯をぶつけて動いている。触っただけでも痛くてかめない」
レントゲンでは周囲の組織に異常所見はありませんが、触ると他の歯より動いており、痛みを訴えられます。透明の樹脂で固定します(ギブスと思って下さい)。一週間ほど経過を見て痛みがなければ固定をはずして終了です。

歯が欠けた方のケース。「歯が欠けたが痛みはない。1回の治療で治してほしい」
レントゲンでは周囲の組織に異常所見は見られず、歯に触れても痛みはありません。
真ん中2本の歯の一部が欠けています。レジン治療で対応します。
よく見ると欠けた部分の上方に何本かクラック(ヒビ割れ)が入っています。

レジンを詰め終えたところ。これで終了です。ただし再びとれることもありえます。

いずれも健康保険適用の治療です。
子供さんの場合も転倒やスポーツ中の外傷で前歯が折れることも少なくありません。
この場合も程度によりますがレジン治療で対応できます。
11月の診療より-破折歯とレジン治療
http://55luke.blog84.fc2.com/blog-entry-378.html
ご参考まで。
小さいことからコツコツと!!
応援クリックよろしくたのんます!!


年度末という時節柄、飲酒をする機会も多いので起こりえる事ですね。
歯をぶつけた時は程度によりますが、歯がグラグラする脱臼という状態になったり、歯が欠ける事があります。
よほど強い力で歯を強打した時は別として、グラグラになってなおかつ歯が欠ける、という状態になることは少なく、グラグラになるか歯が欠けるか、のどちらかになることが多く、どちらになるかは元々の歯の根っこの状態に影響されると考えます。
つまり元々歯の根っこの周りの骨が少ない場合は歯に加わった外力が根っこの部分で吸収され、歯はほとんど欠けません。ただし受け止めた根っこの周りの組織や骨は炎症をおこし、痛みがでます。歯を触ったりカチカチ咬み合わせるだけでも痛いので歯を安静にするために歯を固定し歯の咬み合わせを調整する治療が優先されます。(一般的な打撲や骨折と同じことです)
一方、元々根っこの周りに骨が多く、しっかりした状態ですと、歯そのものが割れたり欠けたりすることになります。この場合、根っこの部分に痛みはあまり出ないので、固定は必要ではなく、欠けた部分の治療となります。
念のために書いておきますが、グラグラするか欠けるかの線引きは明確ではなく、両者が同時におきる場合もありますし、場合によっては完全に抜けてしまうこともあります。
したがってどのような治療になるのかは、状態によって臨機応変に決まることであり、画一的ではありません。
さて、グラグラになって固定した方のケース。白↓の歯です。
「歯をぶつけて動いている。触っただけでも痛くてかめない」
レントゲンでは周囲の組織に異常所見はありませんが、触ると他の歯より動いており、痛みを訴えられます。透明の樹脂で固定します(ギブスと思って下さい)。一週間ほど経過を見て痛みがなければ固定をはずして終了です。

歯が欠けた方のケース。「歯が欠けたが痛みはない。1回の治療で治してほしい」
レントゲンでは周囲の組織に異常所見は見られず、歯に触れても痛みはありません。
真ん中2本の歯の一部が欠けています。レジン治療で対応します。
よく見ると欠けた部分の上方に何本かクラック(ヒビ割れ)が入っています。

レジンを詰め終えたところ。これで終了です。ただし再びとれることもありえます。

いずれも健康保険適用の治療です。
子供さんの場合も転倒やスポーツ中の外傷で前歯が折れることも少なくありません。
この場合も程度によりますがレジン治療で対応できます。
11月の診療より-破折歯とレジン治療
http://55luke.blog84.fc2.com/blog-entry-378.html
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