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大阪市東成区 森ノ宮・玉造の歯医者 須田歯科のブログ。臨床や臨床を離れた日常生活で見たこと・聞いたこと・感じたことなど・・

2008.05.29 Thu
糖尿病になると歯周病にかかりやすいことは疫学的にも科学的にもかなり昔から知られています。
すなわち糖尿病による免疫力の低下、唾液減少による自浄作用の低下、また、糖分の過剰摂取そのものによる歯垢の増加、など、科学的なデータで証明されています。

しかし近年、逆に、歯周病菌の出すある種の物質(悪玉サイトカイン)によって糖尿病やそのほか全身的な影響があることが研究、報告されつつあります。難しい理屈は割愛しますが、

◯糖尿病を悪化させる可能性がある
◯血管を弱くし動脈硬化をおこす可能性がある
◯腎臓に障害をおこす可能性がある

 
糖尿病、動脈硬化、腎機能低下などが、二次的な全身疾患につながる可能性が
あることはみなさんご存じかと思います。

ポイントは、

歯周病が命にかかわるような全身疾患をおこす可能性があることを歯科医師だけ
 でなく医師も警鐘を鳴らし始めていること
◯磨き残した歯垢や歯石によって歯ぐきは簡単に炎症をおこし、出血しやすいので
 細菌が容易に血管内に侵入すること。そして持続的に全身にばらまかれてしまうこと
歯周病は普段は痛みや症状があまりないので自覚しにくい慢性疾患であること


です。 ちょっと怖くなりましたか?

↓疫学的な研究報告ですが昨日Yahooのトップに出てましたね。

歯周病、がんのリスクが高まる可能性=研究
5月28日16時52分配信 ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080528-00000980-reu-int


歯医者に行き徹底的に歯垢や歯石を取りすっきりし、全身の病気の予防もできる。
一石二鳥ですね。そんな時代が来るかもしれません。

医療費の削減好きな罪務じゃなくて財務省はこういう研究にお金を出せばいいのに。



「ワシは歯が無いから歯周病は関係無いんじゃ!」



そんな突っ込みは勘弁して下さいw


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口腔の健康が全身の健康につながることは歯科医療従事者間で認識されていますね~。
歯周病の治療には患者さん自身のセルフケアが不可欠だとおもうのですが
> 歯周病は普段は痛みや症状があまりないので自覚しにくい慢性疾患であること

なかなか患者さんのモチベーションが上がらず、担当の衛生士がやきもきされるという話は時折耳に入ってきます。(それで患者の行動科学や歯科コーチング等を勉強される歯科職も増えてきたようです。)
歯周病が命にかかわる、、と聞けば、少しは患者さんの意識も変わるでしょうか。

糖尿病との相関については以前、岡山大学歯学部付属病院の岩本先生が歯周炎を合併している糖尿病患者に効果的な歯周病治療を行うことで患者の血糖コントロールが改善すると言われていましたね。
FROM:ゆうゆう URL 2008.05.29. Thu 20:23 [EDIT]
ゆうゆうさんこちらでもコメントありがとうございます。

>歯周病が命にかかわる、、と聞けば、少しは患者さんの意識も変わるでしょうか。

歯周病→全身疾患に関してはまだエビデンスが不足していて患者様への説得力に欠けていると思います。しかしいろいろ研究が進むにつれて
関連性が明らかとなり、現場でもモチベーションを上げる一つのツールになると思います。

「口臭」や「命にかかわる」は歯周病治療のモチベやーションにおいてうまく使いたいたい急所をつく言葉だと思います。

あと記事本文の内容と関連しますが、歯周病の人体における特異性、をよく考えるとモチベーションの大きなヒントが隠されていると思います。
FROM:須田 URL 2008.05.30. Fri 00:45 [EDIT]
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