最近、仕事から帰宅後、飼い犬のルークを連れて散歩に行くのが日課になりつつある。室内犬なので運動不足になりがちだし、去勢したとはいえまだまだやんちゃざかり。リードや散歩の用意を持ち出すと、散歩の気配を感じ取り、すごい勢いでまとわりつき、連れて行けとうるさい。

自分自身も仕事柄帰宅が遅いので、そこから風呂、食事となるとやはり運動不足になるのは否めない。朝は家人が散歩に連れていくので、夜、ルークと私が散歩に行くのは自然な成り行きである。

ひとけのない道を行くのは少し怖いので、そこそこ人通りのある道を行くことになる。しかしルークはめっぽう人なつこく、お尻から尻尾を振ってダンスをしながら通行人一人一人に挨拶にいくので、それをかわすのが難しく、悩みの種ではある。

リードを引っ張り、引っ張られながらのんびり歩くと夜風が涼しく気持ちいい。
しばらく歩くと折り返し地点と決めている場所があり、そこに噴水がある。夜なので噴水自体は止まっているが、端の方に水がチョロチョロと出ている所がある。ルークはじっと見つめたまましばらく動かない。じっと水音に耳を澄ましているようにも見える。何度行ってもそうである。私もその後姿をじっと見つめたまま同じように耳を澄まし、しばらく動かない。時間が止まったかのようなこのヒトトキが私はすごく好きである。

生まれて1年にも満たないこの小さな生き物が、小さなやすらぎを与えてくれることに感謝している。


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